鮮魚・活魚市況
2010年6月〜2010年7月

<協力>

中央魚類(株) 東京淡水魚卸協同組合 全国養鱒振興協会販売委員会
(株)うおいち 大阪

 
関 東

<鮮魚類>(中央魚類(株)鮮魚部扱い)

 6月の鮮魚類(天然および養殖)は、数量で前年比93%、単価で同106%の573円/kg、金額で同98%。
 このうち天然物の入荷量は前年比95%、平均単価は同105%の530円、金額で同100%。カツオ、ワラサ・イナダなどがまとまり、スルメイカも後半回復したが、マアジが引き続き大幅減。
 一方、養殖物は、入荷量が前年比72%、単価が同127%の1063円、金額で同91%。ハマチ、カンパチ、マダイともに大幅数量減の単価アップ。
 7月入り後も、天然物の入荷は時化などから今ひとつ。サンマも出足が悪い。また、梅雨明け後は猛暑が続いており、量販店筋(鮮魚部門)はウナギを除いて苦戦の模様。

■養殖ハマチ
 6月の入荷量は、野〆物が前年比50%の31.2t、活〆物が同78%の4.5t。平均単価は、野〆物が前年比116%の876円、活〆物が同113%の929円(前月単価は、野〆物が765円、活〆物が891円)。野〆と活〆の合計量では前年比52%。昨夏の赤潮被害で在庫水準がダウンしていた九州南西岸の産地が再び赤潮に見舞われたため、供給ペースが大幅に細っており、相場は強含み。7月26日時点では、野〆物が900円中心、活〆物が950〜900円中心。
 一方、6月のフィレー入荷量は前年比83%の5.9t、平均単価は同106%の1436円だった。
■養殖カンパチ
 6月の入荷量は、野〆物が前年比69%の21.9t、活〆物が同53%の28.7t。平均単価は、野〆物が前年比135%の1210円、活〆物が同144%の1372円(前月単価は、野〆物が1241円、活〆物が1372円)。野〆・活〆の合計量では前年比59%。産地側にはもう一段の上方修正を求める声もあるが、「高い割にはそこそこ売れているが、これ以上の上げは無理」と消費地側。7月26日時点では野〆物が1250円、活〆物が1450〜1400円中心で保合。
 他方、6月のフィレー入荷量は前年比65%の3.4t、平均単価は同134%の2072円。
■養殖マダイ
 6月の入荷量は、野〆物が前年比81%の85.3t、活〆物が同91%の12.6t。平均単価は、野〆物が前年比146%の803円、活〆物が同139%の946円(前月単価は、野〆物が763円、活〆物が863円)。野〆・活〆の合計量では前年比82%。概ねこの水準で落ち着いており、7月26日現在、野〆物が800円、活〆物が950〜900円中心。
 他方、6月のフィレー入荷量は前年比117%の2.8t、平均単価は同154%の2400円。
■養殖シマアジ
 活〆・野〆物の6月の入荷量は前年比150%の3t、平均単価は同88%の1597円(前月は1651円)。在池量の回復などから魚価は下方修正されてきたが、数量は伸びない。7月26日時点では1500円中心で弱気。
■養殖ヒラメ
 6月の入荷量は前年比83%の4t、平均単価は同153%の1847円(前月は1764円)。若干弱含みだったが、7月下旬を迎えて値上げ要請も。7月26日時点では1800〜1700円中心で保合圏。
■養殖スズキ
 6月の入荷量は前年比56%の4.8t、平均単価は同97%の685円(前月は770円)。

<活魚・特種物>(中央魚類(株)特種部扱い)
 6月の活物関係(養殖物の前年比)は、マダイ・カンパチ・ヒラメが数量減の単価アップ、シマアジが数量減のほぼ同単価、国産クルマエビが数量・単価ともダウン。
■活マダイ
 6月の養殖活マダイの入荷量は前年比78%の35.8t、平均単価は前年比147%の933円(前月は883円)。7月26日時点では950〜900円中心で、やや甘い。
 一方、6月の天然活マダイは、入荷量が前年比90%の6.2t、平均単価が同71%の1280円。
■活カンパチ(養殖)
 6月の入荷量は前年比72%の30.5t、平均単価は前年比142%の1412円(前月は1400円)。7月26日時点では1500円中心で保合。
■活シマアジ(養殖)
 6月の入荷量は前年比73%の4.3t、平均単価は前年比100%の1825円(前月は1826円)。7月26日時点では、1700円中心で弱気。売れ口の悪さと、高水温等から出荷を急ぐ生産者も見られるのが背景。
■活ヒラメ
 6月の養殖活ヒラメの入荷量は前年比66%の5.0t、平均単価は前年比135%の1397円(前月は1528円)。7月26日時点では1500〜1400円で弱含み。
 一方、6月の天然活ヒラメは、入荷量が前年比87%の5.9t、平均単価は同95%の1158円。
■活スズキ(養殖)
 6月の入荷量は前年比49%の3.5t、平均単価は同101%の844円。
■活トラフグ
 6月の活養トラフグの入荷量は前年比223%の753kg、平均単価は同96%の2284円(前月は2299円)。天然活トラフグは、入荷量が前年比98%の157kg、平均単価は同92%の1882円。
■活ハマチ・活サバ(養殖)
 6月は、活養ハマチの入荷量が前年比33%の0.3t、平均単価が同112%の1014円。活養サバの入荷量が前年比99%の1.4t、平均単価が同962%の1981円。
■活イサキ・活カワハギ・活イシガキダイ(養殖)
 6月は、活養イサキの入荷量が82kg、平均単価が1048円。活養カワハギの入荷量が44kg、平均単価が1989円。活養イシガキダイの入荷量が220kg、平均単価が1495円。
■活ハタ(養殖)
 6月は、活養ハタの入荷量が前年比943%の0.9t、平均単価が同97%の2062円。
■活クルマエビ 
 築地全社分の6月の活クルマエビ入荷量は前年比94%の37.8t。内訳は、国内養殖が35.8t(前年比94%)、国内天然が1.9t(同70%)、台湾産(天然)のみだった輸入が36kg(同7%)。国内養殖物は、沖縄が約4.6t、瀬戸内が0.1t増えたが、他産地は軒並み減少。とくに鹿児島は約3.8tの減。
 また、中央魚類扱い分の6月の国内物(養殖+天然)の平均単価は前年比84%の3681円、“サンプル出荷”の域だった輸入物は同72%の3600円にとどまったが、7月入り後、30尾〜40台前半サイズは品薄傾向から6000円以上に。今後は、中国産養殖物の出方も注目されている。
■ニジマス
【鮮魚】(全国養鱒振興協会販売委員会扱い)
 6月の富士養鱒漁協の扱い量は29.0t(前年対比130%)、平均単価は652円/kg(同97%)。
 6月上旬は、アユ釣り解禁に伴う淡水魚フェアーの流れもあり、荷動きもあったが、中旬以降は一進一退の動きになった。出荷量は、前年を30%上回ったが、前月を18%下回った。価格は、前年を3%下回ったが、前月を1%上回った。7月は出荷量増と価格の回復に力を注いでいく。
 富士養鱒漁協の7月の目標値は、数量35t、平均単価670円/kg。
【活魚】
 7月は、前半は梅雨で天候が悪く、後半は梅雨空けするとともに猛暑となり、いずれにしても釣りレジャーには不向きの天候となった。猛暑で水温が急上昇した釣り場がある一方、ゲリラ降雨に悩まされたところもあり、ひと昔前より天候の影響が強く出るようになっている。池在庫は全般に少なめか。
■ウナギ(東淡扱い他)
 6月の東淡扱い分の入荷量は215.3t(前年対比100%)、平均単価は2850円/kg(同141円安)。
 6月もウナギ消費は全般に振るわなかったが、シラス不漁で池揚げが遅れているため、国産物の相場は強含みのまま推移した。7月入り後も中旬までは荷動きが悪かったものの、梅雨空け後は猛暑が続き、ウナギ消費に有利な展開となった。ただし、国産物は量的に限りがあるため、値頃感のある台湾物がとくに動いた模様だ。
 国内産地では、太化傾向が顕著になっており、5尾サイズの不足感が強くなっている。
■アユ・ウナギ・スッポン(中央魚類(株)特種部扱い)
 6月の養殖アユの入荷量は前年比101%、平均単価は同88%の1234円(築地全社分)。入荷量こそ前年並を確保したが、売れ足は依然良くない。アユ釣り解禁の市場への影響があまり感じられない結果となっている。
 6月の活養殖ウナギの入荷量は前年比97%の3.0t、平均単価は同96%の2576円。
 6月の養殖スッポンの入荷量は前年比72%の0.4t、平均単価は同100%の2676円。
■アワビ・ホタテ(中央魚類(株)特種部扱い)
 6月のアワビの入荷量は前年比84%の7.8t、平均単価は同101%の5133円(前月は5493円)。
 6月のホタテは、ボイル物の入荷量が前年比73%の2.7t、平均単価が同116%の675円。むき身貝柱(生)の入荷量が前年比76%の36.9t、平均単価が同120%の2014円。殻付きの入荷量が前年比90%の16.0t、平均単価が同101%の434円。

 
関 西

(株)うおいち大阪鮮魚第2課・第4課扱い分(6月)
  入荷量
(t)
前年対比
(%)
平均単価
(円/kg)
前年対比
(%)
コメント
養殖ハマチ 34.5 82 932 110

6月は高知・宮崎産などで、目廻りは約3kg、値幅は1100〜700円で、下値が前月より100円上げ、平均単価もアップ。7月入り後もほぼ同水準で、最終週も保合。

養殖ブリ 52.1 42 935 116

6月は鹿児島・熊本・大分産などで、目廻りは5.6kg、値幅は1000〜900円で、上値・下値とも前月より100円上がり、平均単価もアップ。7月最終週時点では保合。

養殖マダイ156.980 860 126

6月は愛媛・高知・和歌山・三重産などで、目廻りは1.5〜1.6kg。値幅は1150〜700円と前月並も、平均単価は若干アップ。7月入り後は概ね同水準で、最終週も保合。

養殖カンパチ 46.659 1,331143

6月は愛媛・宮崎・大分産中心で、目廻りは3.3kg、値幅は1550〜1000円と前月並ながら、平均単価は若干アップ。新物の出荷も近づいたことで相場は落ち着いてきており、7月最終週時点では、ほぼ同水準で保合。

養殖ヒラマサ 2.9117 1,337122 6月は愛媛・大分産主体で、目廻りは約3.5kg、値幅は1400〜1300円と下値が前月より上げ、平均単価も約150円アップ。7月入り後、在池量の少なさなどから浜値は強気だが、消費地卸売価格は保合圏。
養殖ヒラメ 69.975 1,455137

6月は鹿児島・大分の国内産が約5割、韓国産が約5割。中心サイズは約1kgで、値幅は2000〜800円と下値が前月より200円下げ、平均単価も若干ダウン1。7月入り後は、国内産の品薄傾向を受けて強含みに。
養殖シマアジ 10.4 88 1,730 103 6月は愛媛・大分・熊本産主体で、中心サイズは約1.2kg。値幅は2100〜1500円で前月同様ながら、平均単価は若干ダウン。7月最終週時点では保合。

養殖トラフグ 6.0149 2,320 183

6月は鹿児島・愛媛の国内産が7割、中国産が3割の比率で、中心サイズは800g〜1kg。値幅は3500〜1000円と前月より両方向に広がり、平均単価は200円強アップ。7月最終週時点では保合。

 

2010年8月の見通し

((株)うおいち 大阪「ストラテジー情報」より)


●養殖マダイ
 愛媛中心の高知、和歌山、三重方面からの入荷となる。中心サイズは1.5〜1.4kgで1kg〜800gの小型サイズも出てくる。産卵期を終え、各地とも魚体が回復して品質が向上してくる時期。8月の予想相場(kgあたり)は、2.0〜1.5kg―1200〜700円、1.5〜1.3kg―1200〜700円、1.2〜1.0kg―1100〜700円、1.0〜0.8kg―1000〜700円。
●養殖ブリ
 〆ブリは大分、熊本方面からの入荷が中心となる。サイズは5〜4kg中心。3年物が少なく、2年物に切り替わっていく。予想相場は、〆物(5〜4kg)―1000〜900円、フィレー(7〜6kg4枚入)―1600〜1500円。
●養殖ハマチ
 盆までは大分、高知、愛媛方面からの入荷が中心だが、盆過ぎより、瀬戸内(香川、徳島)方面からの入荷に替わる。今年の瀬戸内の在池量は昨年並で、中心サイズも昨年並の3.5〜3.0kg。8月の入荷は順調に推移しそう。相場は1100〜950円と昨年並の見込み。
●養殖カンパチ
 九州(鹿児島、宮崎、大分)方面からの入荷が中心となる。例年通り、鹿児島より新物(2年魚)の入荷も見込まれる。中心サイズは3.5〜3.0kgと昨年並。在池量は昨年より少なく、入荷量はやや減少する見込み。相場は〆物が1550〜1400円、フィレーが2200〜2000円と、昨年よりも高値で推移しそう。
●養殖スズキ
 8月は、洗い・刺身用として外食、小売ともにスズキの需要期となる。愛媛、高知からの入荷が主体で、サイズは3.0〜1.5kg中心。在池量はやや少なく、相場は1300〜600円を見込んでいる。
●養殖サーモン
 主力のノルウェーの生産が順調に推移しており、5〜4kgサイズ中心に相場は1100円が見込まれる。今年もチリのアトランが少なく、ノルウェーに需要が集中して浜高となり、価格は上昇傾向にある。それに伴い入荷は減少する見込み。予想相場は、セミドレス(6〜4kg)−1100〜1050円、トリムC(6.0kg前後4枚)−1950〜1850円。
●アワビ
 国内物は、九州(長崎、福岡)、四国(愛媛、徳島)方面が中心となる。輸入物は、豪州、韓国(養殖)からの入荷となる。国内物の水揚げ量は昨年と同様、少なめで推移しており、盛漁期に入っても数量的には少なめの見込み。輸入物も、昨年並の見込み。相場は総じて昨年並で推移しそう。